日本農村医学会雑誌
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研究報告
最近5年間の金属アレルギー患者に対する皮膚貼付試験の検討
前田 学
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2022 年 70 巻 5 号 p. 474-478

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抄録
 皮膚貼付試験を5年間,75例(男27,女48例,55.7±18.7歳)に施行した。標準の24種にウルシオールを追加した。対象は主に金属アレルギー単独群(金アレ)22,掌蹠膿疱症(PPP)合併群13,扁平苔癬合併群7例,その他などであった。その結果,金チオ硫酸(金),ニッケル,塩化コバルト,パラフェニレンジアミン(PPD),カルバミックス(カルバM)の順に多かった。疾患別に検討すると金アレ群,PPP群,扁平苔癬群の3種の疾患は全て金が最も陽性率が高く,70%以上を占め,次ぎに多いのは金アレでは塩化コバルト,PPPではニッケルとカルバM,扁平苔癬ではカルバMとPPDの順に多かった。全般的に金に対するアレルギー反応の増加が目立った。
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© 2022 一般社団法人 日本農村医学会
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