抄録
皮膚貼付試験を5年間,75例(男27,女48例,55.7±18.7歳)に施行した。標準の24種にウルシオールを追加した。対象は主に金属アレルギー単独群(金アレ)22,掌蹠膿疱症(PPP)合併群13,扁平苔癬合併群7例,その他などであった。その結果,金チオ硫酸(金),ニッケル,塩化コバルト,パラフェニレンジアミン(PPD),カルバミックス(カルバM)の順に多かった。疾患別に検討すると金アレ群,PPP群,扁平苔癬群の3種の疾患は全て金が最も陽性率が高く,70%以上を占め,次ぎに多いのは金アレでは塩化コバルト,PPPではニッケルとカルバM,扁平苔癬ではカルバMとPPDの順に多かった。全般的に金に対するアレルギー反応の増加が目立った。