日本農村医学会雑誌
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農協共済加入者の脳卒中死亡統計
真島 三郎
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キーワード: 地域差, 生存日数, 診査効果
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1988 年 36 巻 5 号 p. 1040-1045

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抄録

農協共済加入者は契約件数で約1,800万件 (昭和60年), 脳率中死亡率は0.35%1で, 国民の人口に訂正して0.92%である。脳卒中死亡は年令とともに急増, 男子に多いが, 70才以上では男女差が少なくなる。地域的に東北地方および高令者の多い地方で多い。死亡診断書上の病名によると脳出血41%, 脳梗塞27%, クモ膜下出血13%, その他19%であり, このうち脳梗塞は高年層に多かった。発症より死亡までの日数は脳出血例に短いものが多く, また年令が若いほど短い傾向があった。共済加入時に医師の診査を受けた有診査群と, 受けなかった無診査群とを比較すると, 各年代層で有診査群の方が死亡率が低かった。有診査群の方が死亡率が低かった。有診査群のうち, 契約時の血圧が高かった例では契約から死亡までの期間が短いことが示された。

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