一般検診において特別の異常が指摘されなかったもの (著変なしと判定されたもの) から数年後, 何らかの健康障害が約25%発生する。成人病一次予防の効率を向上させるためには一般検診において特別の異常が指摘されなかったものより数年後に健康度が低下する可能性が高いHigh risk者を選択し, 生活習慣改善の教育・指導を強力に実施する必要がある。このRisk指標を検討するため, 3~5年前検診を受診したもののなかより, 年齢20~69歳, 収縮期血圧160mmHg未満, 拡張期血圧95mmHg未満, 空腹時血糖120mg/dl以下あるいは随時糖160mg/dl以下, BMI18. 1~25.9, 血清コレステロール120~220mg/dlという条件をみたしたもの6,771例を研究対象としてRetrospective cohort研究を実施し, Risk指標は加齢, 収縮期血圧130mmHg, 拡張期血圧85mmHg, BMI24.0, コレステロール200mg/dlという結果を得た。