日本農村医学会雑誌
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高齢者が安心して自立して生活できる生活環境の基盤づくり
高齢者向けサービス付き住宅に関する報告
戸村 成男右田 玲子柳 久子斎藤 秀之平野 千秋土屋 滋
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1999 年 48 巻 4 号 p. 650-656

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抄録

少子・高齢化がすすんでいる昨今, 同居率の低下により, ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯が増加している。ひとり暮らしや高齢者のみ世帯の高齢者が, 安心して老いることのできる高齢社会を実現するためには, (1) 高齢者の生活に配慮した住宅や住環境, (2) 若年者や近隣の人々等多世代との交流, (3) 保健・福祉・医療が連携して行う予防医学や介護サービスの提供システムを実現していくことが重要となる。現在, わが国では, 高齢社会に向けた生活環境の基盤づくりを, 高齢者の経済的自立度に応じたかたちで推進している。高齢者は, 高齢化に対応できる集合住宅で, 福祉サービスを受けることにより, プライバシーを守りつつ自立して生活を続けることができる。このような高齢者サービス付き住宅のモデルプロジェクトがすすめられている。そのモデルプロジェクトであるシルバーハウジング, シルバーピアの試みは, 安心して老いることができる環境整備, 福祉サービスのあり方を提示していると思われる。

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