抄録
後天性脳損傷に対して入院によるリハビリテーションを施行し, 復学に向けての支援を行った小児31例を対象とし, 後遺症の内容・当院入院時および退院時の機能的自立度・発症から当院に入院するまでの日数・当院入院日数・院内学級の利用状況・復学支援の内容・復学先・退院後の状況などを調査した. 2001年に作成し, 2002年から導入した後天性脳損傷に対するクリニカルパス (パス) を紹介し, パス導入後の変化を検討した. パス導入後は復学支援が系統的に行われるようになり, 入院期間の短縮と復学へのスムースな移行が得られ, より順調な学校生活が行われていた.