リハビリテーション医学
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老齢期の廃用性萎縮筋の機能回復に及ぼす運動負荷の影響
ヒラメ筋の変化
山内 秀樹米本 恭三
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1997 年 34 巻 3 号 p. 212-217

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抄録

廃用後の適切なリハビリテーションに関する基礎的資料を得ることを目的とし,活動制限解除後の筋機能の回復に及ぼす等尺性運動の効果を若齢期と老齢期において検討した.若齢,老齢期ともに活動制限に伴いヒラメ筋重量,最大張力,単収縮の収縮・弛緩時間の減少が認められた.活動制限解除後の最大張力の回復は若齢期と老齢期で差がみられず,また最大張力の回復に及ぼす運動の効果も認められなかった.一方,収縮・弛緩時間の回復は若齢期に比べ老齢期で遅延し,運動により促進される傾向が認められた.以上の結果は老齢期における廃用後の筋機能の回復に対するリハ訓練の重要性を示唆する.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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