リハビリテーション医学
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サウンドスペースプロセッサRSS-10によるヘッドフォン音方向覚検査の信頼性
園田 茂榊原 美紀森 光代山本 純子岡島 康友千野 直一
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1998 年 35 巻 9 号 p. 641-644

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抄録

サウンドスペースプロセッサRSS-10を用いたヘッドフォン方式の音方向覚検査の信頼性を検討した.15名の難聴でない健常被検者を対象に,ホワイトノイズ(WN)および女声(FV)を正面と,左右に30度,60度,90度の計7点より3回ずつ呈示した.音は全試行とも方向覚を持って聞こえ,平均正答率62%,呈示音と回答とのずれの角度は5~18度,平均12度(SD=9)(WN),1~19度,平均11度(SD=8)(FV)であった.WNを左から右,右から左に被検者の前を通るように約10秒で移動させ,正中を通過したと感じられる時点の位置の平均はそれぞれ正面から-11.1度(SD=8.0),3.4度(SD=7.5)であった.RSS-10を用いた音方向覚検査は再現性が高く,臨床上有用と考えられた.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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