リハビリテーション医学
Online ISSN : 1880-778X
Print ISSN : 0034-351X
ISSN-L : 0034-351X
徒手筋力計による全身的筋力評価
複数動作の総和筋力を指針として
木下 篤長島 弘明千田 益生小武守 正人井上 一
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 36 巻 4 号 p. 237-239

詳細
抄録
本研究では,徒手筋力計を用いた複数動作の最大等尺性筋力の総和における正常人値を求め,臨床における本法の有用性を示すことを目的とした.平均的体格者120名(20~79歳)を正常人調査の対象とした.仰臥位における頸部屈曲,上肢外転,下肢伸展挙上の3項目について測定を行い,男女別,年代別の3項目総和筋力の正常人値を求めた.臨床においては,ミオパシーなどの全身的筋力低下の症例に本法を経時的に行い,総和筋力は病状をよく反映した.徒手筋力計は,取り扱いの簡便さが最大の利点であり,その信頼性についても測定手技の熟練により大きな問題はない.3項目総和筋力は,ミオパシー症例などの臨床評価に有用である.
著者関連情報
© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top