リハビリテーション医学
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急性期頸髄損傷例における人工呼吸からの離脱因子
福田 文雄植田 尊善
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1999 年 36 巻 7 号 p. 485-488

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抄録

呼吸不全をともなった急性期頸髄損傷例の人工呼吸からの離脱について検討した.対象は1990~1998年に気管切開を行った53例のうち人工呼吸を必要とした41例(骨傷あり:23例,なし:18例)とした.骨傷のある場合は整復固定術を,非骨傷例では保存療法を原則とした.7例が死亡,7例が離脱不能,残り27例(66%)は平均45.6日で人工呼吸から離脱した.離脱に関して手術・骨傷の有無,入院時動脈血ガス分析,心拍数,肺活量,完全麻痺か否かは重要ではなかった.C3以上全例(4例),C4:26例中7例,C5:8例中3例が死亡または離脱不能であり唯一損傷高位が関与しており,高齢,合併症が呼吸機能を悪化させていた.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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