リハビリテーション医学
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X線画像のフラクタル次元解析による足関節骨折後の踵骨骨萎縮度評価
高野 裕一
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2000 年 37 巻 9 号 p. 605-608

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抄録

フラクタル次元解析法により踵骨側面X線画像の数値化を行い骨萎縮度との関係を調査した.対象は,踵骨骨折を伴わない足関節骨折20例で,受傷時より経時的に撮影した踵骨側面単純X線の解析領域輝度分布からフラクタル次元(FRS)値を計算した.さらに個々のFRS変化を調べるため,受傷時FRSで観察時FRSを除したFRS ratioの変化と荷重時期との関係を調べた.FRS ratioは,受傷時より経時的に16例は上昇,4例は下降した.非荷重期間の長さに依存して1~2ヵ月後にピークを認め,経時的にほぼ受傷前の値まで回復した.FRSは,経時的な骨構造の変化を数値化できるが,定量的評価するには画像を標準化する手法が必要である.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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