リハビリテーション医学
Online ISSN : 1880-778X
Print ISSN : 0034-351X
ISSN-L : 0034-351X
理学療法の臨床的根拠(エビデンス)
現況と展望
清水 和彦中村 彩永尾 久美子宮原 英夫
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 39 巻 1 号 p. 35-46

詳細
抄録

コクランレビュー,リハビリテーション治療選択基準,Medlineを対象に検索を行い,エビデンスに基づき有効とされる理学療法(PT)が現在どの程度存在するか調べた.選出したPTは対象,治療目的・手段,効果判定項目,効果,立証の確からしさの点より整理した.レビューの全1,854抄録中,59編(62種)が抽出され,その中で25種が有効あるいは有効?であった.リハ治療選択基準では41項目,Medlineでは37編中31編で有効あるいは有効?と判定された.Medlineの検索結果は良く似た概念のキーワードを使っても大きく変化した.これらの結果は,PTの基礎となるエビデンスがまだ十分ではないこと,収載済み情報も検索法によって利用できないことを示唆していると考えられた.

著者関連情報
© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top