抄録
運動は,慢性腎不全患者や血液透析患者に限らず,多くの人々の心理面に有効な効果を持つこ
とが証明されている。これは脳科学的にも神経生理学的にも裏付けられており,多くの研究でエ
ビデンスが示されている。一方で,臨床の現場や自身が運動を行った感覚として,運動による心
理面の改善や生活の質(QOL)の向上を実感できる場合も経験するかもしれない。本稿では,ま
ず運動と心理面の効果について,神経生理学的な根拠やエビデンスを紹介し,その後,エビデン
スと日常臨床の接点について述べ,日常臨床における心理面への効果を期待した運動療法の捉え
方について言及する。