日本胸部疾患学会雑誌
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気管支拡張性喘息治療薬 Clorprenaline および Aminophyllin の炎症反応に及ぼす影響 (第2報) 抗炎症作用
鶴見 介登藤村 一水谷 明
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1977 年 15 巻 3 号 p. 139-145

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抄録

Clorprenaline および aminophyllin は急性炎症性浮腫を抑制することを先に報告したが, 今回は炎症過程の各段階に対する影響すなわち抗炎症作用について検討した.
Clorprenaline および aminophyllin はラット皮内への histamine 注射あるいはマウス腹腔内への酢酸注射によって惹起された血管透過性充進を著明に抑制した. その効力は先報の抗浮腫作用と同程度であり, また酢酸によるよりも histamine による透過性充進を強く抑制した. しかし両薬物共モルモットにこおける紫外線紅斑ならびにラットにおける綿球法による肉芽増殖および adjuvant 関節炎に対しては抑制作用を示さなかった. また酢酸による stretching でみた場合鎮痛作用も認められなかった.
以上の結果から clorprenaline および aminophyllin は肉芽増殖などの亜急性慢性炎症疾患には抑制作用をもたないが, 血管透過性亢進および浮腫の急性炎症に対しては顕著な抑制作用のあることが認められた.

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