日本胸部疾患学会雑誌
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抗結核剤により肝障害, 左肺浸潤影, 両側胸水・心のう液貯留が軽快した大動脈炎症候群の1例
藤下 雅敏今村 潤北川 隆夫小林 誠田口 博國三好 勇夫松本 孝文
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1986 年 24 巻 10 号 p. 1146-1150

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抄録
51歳女性が昭和60年2月背部痛, 全身倦怠感, 微熱で発症し, 5月当科入院した. 肝障害, 左肺上葉の浸潤影, 胸水・心のう液貯留を認め, これらは抗結核剤投与により改善したが, 微熱, 血沈の亢進, CRPの高値は軽快せず, 同年12月左上肢動脈の拍動が消失し, 昭和61年1月 digital subtraction angiography で大動脈炎症候群と診断された. プレドニゾロンの投与後全身症状と炎症反応の異常は正常化し, ツベルクリン反応が陽転した. 大動脈炎症候群と結核との関係は以前より議論されているが, 我々の症例では本症候群急性期における何らかの免疫抑制状態のため cryptic type の粟粒結核に似た非定型的臨床経過をたどったものと考えられた.
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