日本胸部疾患学会雑誌
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両側多発結節影を呈した器質化性肺炎 (閉塞性呼吸細気管支炎を伴う) の1例
河端 美則山村 淳平杉田 博宣和久 宗明小山 明岩井 和郎
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1986 年 24 巻 11 号 p. 1282-1287

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抄録
53歳女性. 検診で胸部X線上多発結節影を発見され, 無症状ながら精査のため入院した. 各種検査を行うも確定診断がつかず開胸肺生検が行なわれた. 組織学的に主として器質化性肺炎がみられたが, 同時に呼吸細気管支入口部の炎症性滲出物 (マッソン体) による閉塞もみられ, BOOPの像とも一致した. 術後抗生物質投与下陰影は消失した. 類似の症例が種々の疾患名で報告されているが, 日本語名として『特発性器質化性肺炎 (閉塞性細気管支炎を伴う)』なる病名を用いるのが良いと考えられた.
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