日本胸部疾患学会雑誌
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慢性肺疾患における Nifedipine 投与のガス交換能に及ぼす影響
巽 浩一郎栗山 喬之斉藤 学木村 弘岡田 修国友 史雄戸島 洋一沖田 伸也湯口 恭利渡辺 昌平本田 良行
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1986 年 24 巻 5 号 p. 479-485

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抄録
慢性閉塞性肺疾患・慢性間質性肺疾患および肺機能の正常な健常者において, Ca拮抗剤 nifedipine の換気機能・ガス交換機能に及ぼす影響に関して検討した. 1) F-V曲線における検討では, 安定期にある慢性肺疾患の気道病変改善に対する nifedipine の効果は明らかでなかった. 2) 慢性肺疾患では, nifedipine 投与によりPaO2の低下・A-aDO2の開大が認められた. ガス交換障害増悪の程度は, 慢性肺気腫症・慢性気管支炎では同程度であったが, 慢性間質性肺疾患ではそれらに比べて軽度であり, nifedipine に対する肺血管の反応性の違いが示唆された. 3) 慢性閉塞性肺疾患では, nifedipine 投与前のPaO2が高いほどA-aDO2の開大は大きくなる事が認められた. 4) 慢性肺疾患では, nifedipine 投与によりDLCO・DLco/VAの低下が認められた.
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