日本胸部疾患学会雑誌
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フローボリューム曲線のパターン分析とアセチルコリン閾値との関連についての検討
小田嶋 博馬場 実
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1986 年 24 巻 5 号 p. 486-490

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抄録
気管支喘息 (喘息) 患者におけるアセチルコリン (Ach) 吸入前の気道状態とAch閾値との関係についての検討の1つとしてF-V曲線のパターンとAch閾値との関連を検討した. 対象は6~11歳, 身長140cm未満の19名 (年少者群) と12~21歳, 身長140cm以上の21名 (年長者群) である. Ach吸入試験は牧野の方法に準じ49~25,000μg/mlのAch溶液の吸入を非発作時に施行し, F-V曲線のパターン分析の指標としては obstructive index (OI), volume index (VI) および curve score (CS) について検討した. その結果, 全例で検討すると各指標とAch閾値との間に相関がみられた. しかし年少者群と年長者群で比較すると年少者群の方がよい相関を示す傾向がみられ, 年長者群では, VI25とCSはAch閾値と相関しなかった.
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© 日本呼吸器学会
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