日本胸部疾患学会雑誌
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呼吸頻度の特殊気道コンダクタンス値に及ぼす影響についての検討
井上 雅樹本間 敏明斉藤 武文陶山 時彦青木 弘道松木 健一長谷川 鎮雄
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1991 年 29 巻 8 号 p. 978-983

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抄録
非パンティング (普通) 呼吸時特殊気道コンダクタンス測定における呼吸頻度の影響について検討するため, 肺気腫症20例と正常対照19例を対象にし, 体プレチスモグラフを用いて呼吸頻度を0.5~2.0Hzとし, 非パンティング呼吸時の気道コンダクタンスを測定, 検討した. 正常例では呼吸頻度の増加に従い tidal volume, mouth flow が有意に変化し, 特殊気道コンダクタンスも有意に低下, mouth flow と特殊気道コンダクタンス間には有意な負の相関を認めた. 肺気腫症例では呼吸頻度の増加に伴い tidal volume は著明に低下したが, 特殊気道コンダクタンスには有意な変化を認めなかった. しかし tidal volume と特殊気道コンダクタンス間には有意な正の相関を認めた. 今回の成績より非パンティング (普通) 呼吸時特殊気道コンダクタンス測定に際しては, 呼吸頻度, mouth flow, tidal volume が測定値に関与するため, これらのパラメーターを統一する必要があることが示唆された.
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