日本胸部疾患学会雑誌
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慢性関節リウマチと他の膠原病における気管支肺胞洗浄液検査所見の比較検討
石岡 伸一印鑰 恭輔城谷 良文中村 公彦小山 徹保澤 総一郎高橋 浩一山木戸 道郎
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1992 年 30 巻 4 号 p. 614-618

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抄録

間質性肺病変を合併する事の多い, 慢性関節リウマチ (RA) の気管支肺胞洗浄液 (BALF) 所見について検討を加えた. 間質性肺病変を合併するRAと合併しないRA, 間質性肺病変を合併するRA以外の膠原病の3群で比較を行った. RAにおいては間質性肺病変の合併の有無と関係なく, BALF中の好中球の増加が認められた. 平均好中球実数はRA以外の膠原病の約10倍であった. 一方, リンパ球はRAでは, 他の膠原病にくらべ低率であった. BALF所見より肺胞隔炎の臨床分類を試みるとRAでは好中球型 (N) 55%, リンパ球型 (L) 25%, 他の膠原病ではN15.4%, L38.5%であった. リンパ球サブセットでは, 間質性肺病変合併RAは, CD4/8比1以上の例が多く認められた. RAにおいては, きわめて特徴的な好中球性胞隔炎が初期より肺間質に存在すると考えられた.

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