症例は22歳の女性. 胸部検診にて右肺に多発結節状陰影を指摘され当科を受診した. その結節状病巣は, CTにて辺縁が毛羽立ち, 病巣内に顆粒状の濃淡を有する典型的な綿花状影を呈していた. 病巣からの経気管支肺生検にて肺サルコイドーシス (肺サ症と略す) と診断された. 未治療にて経過観察したところ異常陰影発見後6ヵ月目にはその綿花状影は消失した. BHLを欠き片肺にのみ多発綿花状影を呈する肺サ症は極めて稀であり, CTにおける綿花状影は肺サ症に特徴的であり, 本症の診断に有用であると考えられた.