抄録
症例1は24歳, 男性. 検診で胸部異常影を指摘された. 右S1+2に13mm大の結節影を認めた. 気管支鏡検査では診断が得られず, 胸腔鏡下切除術を行った. 病理組織検査で抗酸菌病変であり培養でMycobacterium kansasiiを認めた. 症例2は64歳, 男性. 検診で胸部異常影を指摘された. 左S1+2に15mm大の結節影を認めた. 気管支鏡検査で診断が得られず, 胸腔鏡下切除術を行った. 病理組織検査で抗酸菌病変であり培養でMycobacterium kansasiiを認めた. 2例ともINH, RFP, EBによる化学療法を行い, 再発は認めていない.
Mycobacterium kansasiiは空洞性病変を形成することが多く, 自験例のような非空洞性の結節影を形成することは少ない. 喀痰培養, 気管支鏡検査で菌を証明できない際は肺癌との鑑別が問題となる. 非定型抗酸菌症は切除が治療となり得ることもあり, 可能な症例では積極的な切除が望ましいと思われた.