日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
肺癌との鑑別を要したMycobacterium kansasiiの2切除例
松田 英祐岡部 和倫松岡 隆久平澤 克敏東 俊孝杉 和郎
著者情報
キーワード: 肺野孤立結節影
ジャーナル フリー

2007 年 68 巻 2 号 p. 308-312

詳細
抄録
症例1は24歳, 男性. 検診で胸部異常影を指摘された. 右S1+2に13mm大の結節影を認めた. 気管支鏡検査では診断が得られず, 胸腔鏡下切除術を行った. 病理組織検査で抗酸菌病変であり培養でMycobacterium kansasiiを認めた. 症例2は64歳, 男性. 検診で胸部異常影を指摘された. 左S1+2に15mm大の結節影を認めた. 気管支鏡検査で診断が得られず, 胸腔鏡下切除術を行った. 病理組織検査で抗酸菌病変であり培養でMycobacterium kansasiiを認めた. 2例ともINH, RFP, EBによる化学療法を行い, 再発は認めていない.
Mycobacterium kansasiiは空洞性病変を形成することが多く, 自験例のような非空洞性の結節影を形成することは少ない. 喀痰培養, 気管支鏡検査で菌を証明できない際は肺癌との鑑別が問題となる. 非定型抗酸菌症は切除が治療となり得ることもあり, 可能な症例では積極的な切除が望ましいと思われた.
著者関連情報
© 2007 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top