日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝・腹膜・肺再発に対し4回の切除術を行い19年生存中の十二指腸原発GISTの1例
橋爪 健太郎西浦 三郎井久保 丹
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キーワード: 再発, 切除
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2007 年 68 巻 2 号 p. 345-350

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抄録
症例は75歳, 女性. 1987年4月, 十二指腸水平脚原発の腫瘍に対して十二指腸部分切除による腫瘍切除術を施行された. 病理検索にて平滑筋肉腫と診断された. 1996年3月に肝右葉に多発肝転移を認めたために拡大肝右葉切除を, 1998年5月に肝左外側区域に転移を認めたために外側区域部分切除を施行. いずれも平滑筋肉腫の再発と診断された. 2005年11月の腹部CTで骨盤内に径13cmの腫瘤を認めた. また全身検索で行った胸部CTでは左肺下葉に径1.5cmの孤立性腫瘤を認めた. 2006年1月にまず骨盤内腫瘤に対して腫瘤摘出術を行い, 同時に認められた腹膜転移巣も切除した. 全身状態の回復を待って, 同年2月に左肺病変に対して左肺下葉切除を行った. いずれもGISTと診断されたが, 以前に切除された原発巣および肝転移も再検索によりGISTと診断されたため, これらの転移と診断された. 初回手術後より19年が経過しており, 現在外来フォロー中である. 原発巣切除後に再発したGISTの治療は, 切除可能なものは手術が第一選択である. 特に初回手術より再発までの期間が長いものでは積極的に切除を行うことで, 生存期間の延長が期待できると考えられる.
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© 2007 日本臨床外科学会
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