日本臨床外科学会雑誌
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症例
外傷性遅発性腸間膜血腫による十二指腸狭窄の1例
正木 裕児上野 隆
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2007 年 68 巻 4 号 p. 856-859

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抄録

症例は71歳, 男性. 交通事故による腹部打撲後14日目に嘔吐, 腹部膨満感を主訴に当院受診. 上部消化管精査で十二指腸水平脚の高度狭窄を認めた. 腹部CTでは上腹部に嚢胞性病変を認め, 病歴より外傷性腸間膜血腫を疑い保存的加療を行ったが狭窄の改善がないため, 血腫・嚢胞壁摘除および胃空腸吻合術を施行した. 術後経過は良好であった. 外傷を契機とする遅発性腸間膜血腫による十二指腸狭窄につき若干の考察を加えて報告する.

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© 2007 日本臨床外科学会
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