日本臨床外科学会雑誌
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症例
S状結腸癌を先進部とする成人腸重積症の1例
吉村 文博檜垣 賢作下西 智徳松山 悟那須 賢司白水 和雄
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キーワード: 腸重積症, 大腸癌
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2007 年 68 巻 8 号 p. 2009-2013

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抄録
症例は96歳, 女性. 排便時下血を認め, 近医受診した際, 直腸指診で腫瘤指摘され, 直腸癌の疑いで当科紹介受診となった. 当科初診時, 直腸指診で肛門縁より約3cmに腸管粘膜反転とその先端に硬い腫瘤を触知し腹部CTの所見とあわせS状結腸腫瘍の下部直腸内重積と診断した. 臨床的にも, 画像上もイレウスの所見を認めず, 注腸造影で重積の整復が可能であった.
手術は腰椎麻酔, 硬膜外麻酔下にS状結腸部分切除術, D1郭清施行し, 術後経過良好であった.
大腸癌に起因する腸重積の場合, 重積部を整復するか否かは議論の余地がある. 本症例では術前整復することで, 待機手術が可能であり, 重積腸管のうっ血に伴う浮腫を予防でき過度な腸管切離を回避できた. また, 合併症を有する高齢者では, 全身状態の改善のためにも整復は有用であると思われた.
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© 2007 日本臨床外科学会
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