抄録
症例は46歳,女性.2007年2月頃より右乳房腫瘤を自覚し,同年5月上旬に当科外来受診した.右乳房AC領域に約5cmの弾性硬で比較的境界明瞭な腫瘤を触知し,右腋窩に大きさ約2cmのリンパ節の腫大を認めた.マンモグラフィではカテゴリー4と診断した.超音波検査では右AC領域にまたがり,境界比較的明瞭で内部は不均一な腫瘍を認めた.針生検で右乳癌の診断となり,右胸筋温存乳房切除術+腋窩郭清を施行した.病理組織検査にてHE染色では腫瘍細胞がロゼット配列を示し,免疫染色ではsynaptophysin,CD56などの神経内分泌マーカーが陽性であり,large cell neuroendocrine carcinoma(LCNEC)と診断した.乳腺原発のLCNECは稀であるため,治療方針は確立しておらず,予後に関しても不明であるが,若干の文献的考察を加え報告する.