日本臨床外科学会雑誌
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症例
主膵管浸潤をきたした小さな非機能性膵内分泌腫瘍の2例
櫻川 忠之加藤 健司待木 雄一平松 聖史原 朋広吉田 カツ江
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キーワード: 膵内分泌腫瘍, 主膵管
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2009 年 70 巻 2 号 p. 530-534

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抄録
症例1は37歳,男性.健康診断で異常を指摘され当院を受診.腹部CTで体部膵管の途絶と尾側膵管の拡張,および尾側膵の萎縮を認めた.MRCPで主膵管の途絶と尾側膵管の拡張を認めた.浸潤性膵管癌の診断で膵体尾部切除術を施行した.切除標本で主膵管浸潤を伴う1.4cmの腫瘍を認めた.症例2は48歳,男性.急性膵炎の疑いで紹介受診.腹部CTで膵尾部に約1.5cmの腫瘍を認め,腫瘍より尾側膵管の拡張を認めた.ERPでは主膵管の途絶像を認めた.浸潤性膵管癌の診断で膵体尾部切除術を施行した.切除標本で主膵管浸潤を伴う1.3cmの腫瘍を認めた.2症例とも病理組織学的所見は小型の核を有する好酸性細胞の単調な増殖を認め,chromogranin A染色が陽性で各種ホルモン染色は陰性であった.以上より非機能性膵内分泌腫瘍と診断した.膵内分泌腫瘍において主膵管浸潤は悪性の所見と判断したほうがよいと考えられた.
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© 2009 日本臨床外科学会
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