日本臨床外科学会雑誌
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症例
検診にて指摘された無症状巨大後腹膜リンパ管腫の1例
村岡 曉憲鈴木 夏生丹羽 由紀子小松 義直田上 鑛一郎
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2009 年 70 巻 3 号 p. 899-905

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抄録
リンパ管腫は小児の頸部および腋窩部に好発する良性腫瘍であり,後腹膜からの発生は比較的稀である.今回われわれは無症状にて経過した巨大な後腹膜リンパ管腫を経験した.症例は50歳,女性.人間ドックの腹部USにて大量の腹水を指摘され当院内科を受診.CT検査の結果,肝下面より骨盤底まで至り腹腔内管腔臓器を左方へ強く圧排する巨大な嚢胞性病変であった.自覚症状は全く認めなかったが将来的な出血,破裂等の危険性を考慮し手術を施行した.嚢胞壁は非常に脆弱で軽い圧排にて容易に穿破.内より3,200mlの黄色漿液を採取した.細胞診にて悪性所見は認めなかった.嚢胞壁の全切除を予定していたが,原発と思われる右腎静脈基部の下大静脈壁と強く癒着しており,一部が剥離出来ずに遺残した.病理検査結果はリンパ管腫であった.術後,遺残部周囲に多少の低吸収域を認めるも,大きさの変化なく推移.術後3年目の現在も定期的に検査を続けている.
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© 2009 日本臨床外科学会
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