日本臨床外科学会雑誌
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症例
甲状腺内視鏡手術後,乳房内にポートサイト播種を形成した1例
小林 恵子中込 博古屋 一茂大森 征人日向 道子小山 敏雄近藤 哲夫
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2010 年 71 巻 1 号 p. 25-30

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抄録
症例は42歳,女性.乳房内に腫瘤を自覚し近医を受診し,当院へ紹介された.マンモグラフィーでは左A領域に径13mm大の多角形辺縁不明瞭な境界を持つ腫瘤を認めカテゴリー4,超音波像では形態は多角形,境界明瞭,前方境界線の断裂なく等エコーでありカテゴリー4と診断した.MRIでは腫瘤は造影早期に濃染された.穿刺吸引細胞診にてclassIII,マンモトーム生検ではductal adenomaと診断されたものの異型例ではなく,乳房部分切除術を施行.サイログロブリン染色とTTF-1染色にて染色される甲状腺由来の組織像であった.甲状腺疾患の既往を確認したところ約7年前他院にて甲状腺濾胞腺腫の診断のもと内視鏡下甲状腺腫瘤摘除術を受けていた.腫瘤の局在位からも甲状腺腫瘤の内視鏡手術後に発症したポートサイト播種と診断した.良性の甲状腺腺腫と診断された症例であってもポートサイト播種を生じる可能性を示した症例であり,今後の内視鏡手術において参考になる症例と考える.
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© 2010 日本臨床外科学会
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