抄録
症例は55歳,女性.主訴は嘔吐.右乳癌の診断で2006年に右胸筋温存乳房切除+腋窩リンパ節郭清,および術後補助療法を5-FU,エンドキサン,サイクロフォスファマイド,ドセタキセルを用いて施行された.2年後,対測乳房再発,皮膚転移をきたしたため,放射線療法施行された.その他,明らかな他臓器再発の所見は認めなかった.2009年2月嘔吐を契機に諸検査を受けられた.十二指腸閉塞と診断し,2009年3月27日,胃空腸吻合術施行.術中所見にて乳癌術後腹膜転移による十二指腸閉塞と診断した.経口摂取可能となり,現在外来化学療法中である.
生存中に診断される乳癌の腹膜転移は少ないが,乳癌術後で消化管狭窄症状続いた場合,考慮する必要があると考えられる.