日本臨床外科学会雑誌
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症例
炎症性乳癌の形態を呈した大腸癌乳房転移の1例
五味 邦之梶川 昌二島田 宏矢澤 和虎代田 廣志中村 智次
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2010 年 71 巻 1 号 p. 57-61

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抄録
症例は82歳,女性.1年前に上行結腸癌の診断で結腸右半切除術を施行.充実型低分化腺癌のStageIIIaであったため術後補助療法としてテガフール・ウラシルの内服をしていた.術後3カ月目に腫瘍マーカーの上昇を認めたため,PET-CTを施行したところ腹部傍大動脈から縦隔,左鎖骨上窩にかけて多数のリンパ節腫大を認めた.上行結腸癌のリンパ節転移と診断し化学療法をmFOLFOX6に変更したが,次第に左乳房の発赤・腫脹と多数の皮膚結節が出現した.造影CTでは左乳房全体の不整な造影効果が認められ原発性炎症性乳癌の可能性も考えられたが,皮膚結節の生検にて上行結腸癌の乳房転移と診断された.次第に全身状態は悪化し術後1年2カ月で永眠された.大腸癌の乳房転移はまれであるが,なかでも炎症性乳癌の形態を呈した症例は報告がないため文献的考察も含めて報告する.
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© 2010 日本臨床外科学会
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