日本臨床外科学会雑誌
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症例
膵被膜に発生したsolitary fibrous tumorの1例
長谷川 康弘土屋 誉本多 博内藤 剛
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キーワード: solitary fibrous tumor
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2010 年 71 巻 4 号 p. 1026-1029

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抄録
症例は71歳,女性.検診での腹部超音波検査で右上腹部に径約5cmの腫瘍を認め,精査加療目的に当院紹介となった.MRI,CTなどから壁外進展型の十二指腸gastrointestinal stromal tumor(以下GIST)を疑い手術を施行した.膵頭部腹側に5cm大の充実性腫瘤を認め,十二指腸とは剥離された.膵とは癒着していたため膵頭部を一部削るように腫瘍切除を行った.病理組織学的検査ではCD34陽性,c-kit陰性などからsolitary fibrous tumor(以下SFT)と診断された.術後経過は良好であった.SFTは胸膜や軟部組織に発生する腫瘍で腹腔内の発生は稀である.悪性度の判定が難しい疾患とされている.また不完全切除の場合,局所再発をきたしやすいとの報告もある.本症例では腫瘍の大きさや,強い異型性や多形性は認められなかったことから積極的には悪性とは言えないが今後も厳重なfollow upが必要と思われた.
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© 2010 日本臨床外科学会
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