日本臨床外科学会雑誌
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症例
FDG集積亢進を認めた成人小腸間膜リンパ管腫の1切除例
枝園 和彦久保 義郎小畠 誉也野崎 功雄棚田 稔栗田 啓
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キーワード: 腸間膜腫瘍, リンパ管腫, PET
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2010 年 71 巻 4 号 p. 1056-1060

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抄録
症例は71歳,女性.腹部違和感を主訴に近医を受診したところ,画像検査にて腹腔内腫瘤を指摘され,当院を受診された.当院で行った腹部超音波,MRI,CT検査では,小腸に接して5cm大の多房性嚢胞性病変を認め,PET-CT検査にてFDGの集積亢進を認めた.小腸間膜悪性腫瘍の可能性も考え,開腹手術を行った.開腹所見では,回腸末端より125cm口側の小腸間膜内に4.5×3.5cm大の軟らかい腫瘍を認めた.腫瘍は小腸と接しており,約17cmの小腸部分切除を伴う腫瘍切除術を行った.腫瘍は多房性嚢胞性病変で,嚢胞内腔には血液が充満していた.病理組織学的には,嚢胞壁の内腔は1層の扁平な細胞に裏打ちされていた.免疫染色上,D2-40陽性で,小腸間膜リンパ管腫と診断した.成人小腸間膜リンパ管腫は比較的稀な疾患で,文献的考察を加え報告する.
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© 2010 日本臨床外科学会
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