抄録
症例は72歳,男性.直腸癌の診断にて腹会陰式直腸切断術を施行され,特に術後経過は問題なく術後19日目に退院となった.退院後比較的早期より会陰部の膨隆と,強い違和感が出現し,会陰ヘルニアと診断された.術後2カ月目に会陰アプローチによるヘルニア修復術を施行した.現在術後1年が経過しているが,再発の徴候を認めていない.
直腸切断術,骨盤内臓全摘術などの稀な合併症として会陰ヘルニアがある.今回われわれは腹会陰式直腸切断術後に発生した会陰ヘルニアに対して,Composix mesh®を用いた修復術を行い良好な結果が得られた.会陰アプローチによるメッシュを用いた修復術は,手術侵襲も少なく簡便であり,直腸切断術後の会陰ヘルニアに対して有用であると思われた.