抄録
症例1は64歳,男性.呼吸困難で受診し胸部X線検査で右気胸と診断,当院紹介となった.入院時胸部CTで右肺S9に4cm大の腫瘤を認め,気管支鏡下擦過細胞診にて肺腺癌と診断,右肺下葉切除術(ND2a)と上葉ブラ切除を施行し腺癌p-T2N0M0,IB期であった.術後17カ月現在,無再発生存中.症例2は58歳,男性.咳嗽後の呼吸困難で受診し胸部X線検査で右気胸と診断,当科紹介となった.入院時胸部CTで右肺S1に4cm大の腫瘤を認め,気管支鏡下擦過細胞診にて肺癌と診断,右肺上葉切除術(ND2a)を施行し扁平上皮癌p-T4(pm1)N0M0,IIIB期であった.コントロール不良な糖尿病と脳梗塞の既往より術後補助化学療法は施行せず.術後23カ月現在,無再発生存中.
気胸の診療においては,悪性腫瘍の合併を念頭に置く必要があると思われた.