日本臨床外科学会雑誌
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症例
幽門輪温存膵頭十二指腸切除術後に発生した感染性肝嚢胞の2例
藤原 謙次中村 雅史田中 雅夫
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2010 年 71 巻 8 号 p. 2096-2099

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抄録
肝嚢胞は日常診療においてよく遭遇する病変で,通常無症状に経過し臨床的に問題となることは少ない.今回,われわれは幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PpPD)後に,肝嚢胞に感染を生じた2例を経験した.1例目は77歳男性で,膵頭部癌に対する術後1年3カ月に発熱および腹痛が出現し,CT所見によって感染性肝嚢胞と診断,2例目は75歳女性で膵管内乳頭粘液性腺腫に対するPpPD術後2カ月で肝嚢胞感染を発症した.いずれの症例も抗生剤投与および経皮経肝膿瘍ドレナージで治癒した.肝嚢胞を有する症例で胆道再建を行った際は,胆管炎のみならず嚢胞感染を生ずる可能性を念頭において経過観察する必要があることが示唆された.
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© 2010 日本臨床外科学会
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