抄録
症例は40歳代,女性.人間ドックの腹部超音波検査にて上腹部腫瘤を指摘された.腹部超音波検査では,胃小弯と肝外側区域の間に直径5cmの腫瘤があり,脾臓よりややlow echoであった.腹部造影CT検査および腹部単純MRI検査では,densityおよびintensityはほぼ均一,造影効果は脾臓に類似していた.副脾を疑ったが,悪性リンパ腫,gastrointestinal stromal tumor(GIST)等の可能性も否定できず,腫瘤摘出術を施行した.直径5cmの硬い腫瘤の周囲に腫大したリンパ節が一塊となっていた.病理組織検査にてCastleman's diseaseを伴ったfollicular dendritic cell tumorと判明.本例は極めて稀な疾患であるため,若干の文献的考察を加えて報告する.