日本臨床外科学会雑誌
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症例
消化管3D-CTが腹腔鏡下の再手術に有用であった回腸・S状結腸瘻合併Crohn病の1例
鈴木 知志黒田 大介松田 佳子安田 貴志今西 達也武部 敦志
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キーワード: Crohn病, 腹腔鏡手術, 3D-CT
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2011 年 72 巻 12 号 p. 3084-3088

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抄録

回盲部切除の既往を有する小腸・大腸型Crohn病の回腸・S状結腸瘻に対して腹腔鏡下に瘻孔切除を伴う回腸結腸切除術を施行した.回腸の遠位部は狭窄や瘻孔形成と複雑な病態を呈していたが,消化管3D-CTにより病変範囲および狭窄と瘻孔の位置関係を3次元的に把握することで,術前シミュレーションと術中ナビゲーションが可能となり,安全で確実に腹腔鏡手術を施行できた.Crohn病の複雑な病態の把握と手術戦略を立てるうえで消化管3D-CTは腹腔鏡手術の支援になりうると考えられた.

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© 2011 日本臨床外科学会
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