日本臨床外科学会雑誌
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症例
61本の裁縫用針を経口摂取した1例
菅野 兼史前田 清野田 英児井上 透永原 央平川 弘聖
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2011 年 72 巻 3 号 p. 822-825

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抄録
症例は20歳,女性.精神遅滞の既往あり,自殺企図のため10日ほど前より裁縫用針を食事に混ぜて摂取していた.腹痛出現したため,当院に入院,腹部X線検査にて多数の針を認めた.腹膜刺激症状なく,腹部CTでもfree airを認めず,広範囲の消化管に多数の針を認めた.まず上部消化管内視鏡下に,胃より21本の針を回収した.その後,経過観察を行っていたが,6日目に熱発と右下腹部痛あり,また,盲腸,直腸,下行結腸に多数の針が遺残していたため手術を施行した.まず下部消化管内視鏡にて下行結腸~直腸の針を摘出し,残りは腹腔鏡補助下に摘出術を施行し31本の針を摘出した.手術前に排便とともに自然排泄された9本と合わせ,61本の針を回収したことになる.
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© 2011 日本臨床外科学会
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