日本臨床外科学会雑誌
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症例
直腸癌術後6年で発症した孤立性小腸転移の1例
湯川 寛夫利野 靖菅野 伸洋山田 六平佐藤 勉中山 崇益田 宗孝
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キーワード: 直腸癌, 小腸転移, 手術
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2011 年 72 巻 4 号 p. 903-910

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抄録
症例は74歳,男性.2003年9月直腸癌に対し腹腔鏡補助下低位前方切除術D3郭清(Rs,tub2,sm,ly0,vl,n0 stageI).2009年5月CEA上昇を認め,2009年9月CTで吻合部頭側の仙骨前面に腫瘤影が描出された.10月PETで淡い集積がみられ,2010年1月PET-CTでは20mmの結節となりFDGの著明な集積(SUVmax=10.7)を認めた.それより頭側の腸間膜にも集積が(SUVmax=5.0)見られ,CEAも16.1に上昇した.直腸癌術後骨盤内リンパ節再発として2010年2月より放射線化学療法を開始.有害事象のためUFT+ユーゼルは3日,放射線は37.8Gyで中止したが,CTで腫瘍の縮小を認めCEAも4.0まで低下した.他臓器に転移はなく4月手術を行った.回腸が骨盤底に癒着し再建直腸に接しており同部に腫瘍があり,回盲部切除術,ハルトマン手術を施行.病理検査では腺癌が回腸粘膜下層を中心に広がり,以前の直腸癌と類似しており直腸癌の小腸転移と診断した.術後経過は順調で再発なく外来通院中である.
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© 2011 日本臨床外科学会
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