日本臨床外科学会雑誌
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症例
鼠径管内粘液腫瘍で発症し半年後に発見された虫垂粘液嚢胞腺腫の1例
鳥口 寛遠藤 真一郎坪野 充彦
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キーワード: 鼠径管, 粘液腫, 虫垂
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2011 年 72 巻 4 号 p. 916-920

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抄録
67歳,男性.2009年6月に右鼠径部の粘液腫を摘出された.病理学的には偽粘液腫もしくは中皮腫が疑われたが,確定診断にはいたらなかった.半年後に虫垂に粘液腫が出現し,虫垂切除を施行された.病理学的に虫垂粘液嚢胞腺腫と診断され先の鼠径管内粘液腫はこれに由来すると判断された.虫垂粘液嚢胞腺腫は術前の良悪性の判断が困難であり,また破裂によって腹膜偽粘液腫へ進展する可能性が高く,発見しだい早期に摘出するのが望ましい.鼠径管内粘液腫を契機に異時性に虫垂粘液嚢胞腺腫を発見した報告はなく,本症例は極めて稀な病態と考えた.
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© 2011 日本臨床外科学会
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