日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝reactive lymphoid hyperplasiaの1例
山崎 慎太郎高山 忠利岩間 敦子吉田 直渡邊 慶史桧垣 時夫杉谷 雅彦
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2011 年 72 巻 4 号 p. 960-964

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抄録
71歳の女性,C型慢性肝炎の経過観察中に腹部超音波検査で肝S5に23×25mmの低エコー腫瘤を指摘された.既往に悪性リンパ腫があり化学療法施行で寛解されていた.AFPとPIVKA-IIの上昇は認めず,軽度の肝機能異常と可溶性IL-2レセプターの軽度上昇(753U/ml)を認めた.腫瘍は腹部単純CTで低吸収で造影早期に淡い濃染,後期相で低濃度を示し,肝動脈造影でも同様で術前は肝細胞癌と診断し肝S5亜区域切除術を施行した.手術検体の肉眼像は腫瘍は黄色で背景肝との境界は明瞭,皮膜形成の無いほぼ均一の組織であった.術後の病理組織診断で肝Reactive lymphoid hyperplasiaと診断された.本症例は術後4年再発なく経過中である.本疾患はまれで,肝癌と診断され切除されることが多く術前に鑑別を要する症例として文献的考察を加え報告する.
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© 2011 日本臨床外科学会
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