日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下に摘出した大網原発Castleman病の1例
敦賀 陽介中川 隆公富岡 伸元大沢 昌平松岡 伸一秦 温信
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2011 年 72 巻 7 号 p. 1877-1881

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抄録

症例は59歳,女性.糖尿病教育入院時のCTにて腹腔内に4.5cm大の腫瘤性病変を指摘され精査.造影CTにて腫瘍は辺縁平滑な楕円形で胃前庭部大彎側壁外に位置し,中心部に強く造影される領域が認められた.MRIではT1強調で全体にlow intensityを示し,T2強調では辺縁lowで中心部が不均一なhigh intensityを示した.超音波内視鏡では胃壁と腫瘍の境界は不明瞭であった.以上より,胃GISTを第一に疑い腹腔鏡下腫瘍摘出術を施行した.術中所見では腫瘍は胃壁とは連続しておらず,大網原発腫瘍であると考えられた.病理組織検査結果にて,Castleman病(hyaline-vascular型)と診断された.

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© 2011 日本臨床外科学会
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