日本臨床外科学会雑誌
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症例
15年健存したStageIVb胆嚢癌の1例
飯塚 一郎青柳 信嘉
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2011 年 72 巻 9 号 p. 2370-2374

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抄録

症例は50歳,女性.胆嚢頸部原発の胆嚢癌で,総胆管周囲に浸潤,総肝動脈沿線,上腸間膜動脈起始部,大動脈周囲(#16a2)のリンパ節が一塊となって膵頭部に浸潤固着していたため,幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を行った.肝左葉の1個の転移を切除した.3年10月後大動脈周囲リンパ節(#16b1)の単独の再発を切除した.2回の手術の術後それぞれ,5Fuとシスプラチンによる化学療法を実施した.初回手術後15年健存中である.T4N3H1のStageIVbの高度進行胆嚢癌の術後長期生存例の報告は少なく本症例の特徴を示しつつ症例報告する.

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© 2011 日本臨床外科学会
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