日本臨床外科学会雑誌
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症例
多発肝膿瘍をきたした進行胃癌の1例
菅野 雅彦, 福永 正氣, 平崎 憲範, 伊藤 嘉智, 大内 昌和, 李 慶文
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キーワード: 胃癌, 肝膿瘍
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2012 年 73 巻 10 号 p. 2549-2554

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抄録
進行性胃癌に伴うmucosal barrierの破壊による経血行性感染が原因と考えられた多発肝膿瘍の1例を経験したので報告する.症例は68歳,男性.術前検査にて胃体下部に5cm大3型腫瘍を認め,大腸に異常所見や肝転移,肝膿瘍を疑う所見も認めず,発熱もなく,手術目的にて入院.入院2病日より39℃におよぶ高熱が出現するも,腹部所見の変化は認めなかった.血液検査では高度な炎症反応を認め抗生剤の投与を施行した.腹部CTで肝に多発するtarget sign様所見を認め,血液培養ではグラム陰性桿菌が検出さ肝膿瘍と診断した.抗生剤投与にて炎症反応は徐々に低下し腹部CTでの肝膿瘍所見は縮小した.炎症反応の正常化および画像で肝膿瘍所見の消失を待って,入院第39病日に胃全摘,膵体尾部切除,脾摘,胆摘,回盲部腫瘤摘出術D2郭清を施行した.術後42カ月経過し肝膿瘍の再燃,再発所見認めず,外来follow中である.
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© 2012 日本臨床外科学会
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