日本臨床外科学会雑誌
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症例
鋭的外傷による主膵管損傷に膵縫合術と内視鏡的ステント留置を併用した1例
西山 和孝安池 純士加藤 昇
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2012 年 73 巻 12 号 p. 3272-3276

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抄録

症例は32歳女性で,自ら心窩部を刺して受傷し当センターへ搬送された.来院時全身状態は安定していたが,腹部CTにて肝損傷,膵損傷が疑われたため緊急開腹術を施行し,肝貫通創と膵体部に切創を認めた.開腹時に主膵管損傷は明らかではなく,術後,内視鏡的に精査および必要に応じてステントを留置する方針として膵縫合術とドレナージ術のみ施行した.内視鏡的逆行性膵管造影を施行したところ主膵管損傷を認めたため,内視鏡的にステントを留置した.第10病日にステントは自然落下したが,術後経過は良好で,膵液瘻は認めず第44日目に転院となった.主膵管損傷を伴う鋭的膵損傷に対して,膵縫合術と内視鏡的ステント留置術の併用による治療戦略が奏効した.

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© 2012 日本臨床外科学会
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