抄録
症例は54歳男性で平成22年7月無石胆嚢炎として腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行.その際,肝の腫大と脆弱性を指摘され,摘出された胆嚢にはアミロイドの沈着が認められた.術後出血を認め,CTでは肝の腫大と脾臓の被膜下出血を疑われたが症状なく,経過観察とした.同年9月突然の腹痛,貧血認め受診.脾臓破裂による出血にて緊急手術を施行した.開腹時,腹腔内に出血と腫大した脾臓を認め,さらに脾臓の被膜の一部は破綻し実質内の出血も認められた.肝は黄色調で硬く触れた.術後の病理検査にて肝,脾にアミロイドの沈着が認められた.当症例は術後急速にアミロイドーシスの進行が疑われ,さらに肉眼的所見にてアミロイドーシスの進行を考察することのできた1例であったため若干の文献的考察を加えて報告する.