日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前化学療法で病理学的完全奏効を得た後に小脳転移をきたした乳癌の1例
木川 雄一郎前原 律子茅田 洋之池田 宏国仲本 嘉彦山本 満雄
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キーワード: 乳癌, 術前化学療法, 脳転移
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2012 年 73 巻 4 号 p. 797-800

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抄録
術前化学療法で病理学的完全奏効(以下pCR)を得られたのにもかかわらず,術後1年目に脳転移をきたした症例を経験したので,報告する.症例は78歳女性.右乳房C領域に2.8cmの腫瘤と腫大した腋窩リンパ節を触知し,針生検で浸潤性乳管癌,核グレード1,ER(-),PgR(-),HER2 3+と診断した.パクリタキセルとトラスツズマブによる術前化学療法後,乳房切除+腋窩リンパ節郭清術を施行した.切除標本内には異型細胞を認めず,pCRと判断した.術後トラスツズマブの投与を6カ月行い,経過観察とした.術後1年経過したところで左小脳半球に6cm大の転移を認めたため,小脳に39Gyの放射線照射を行った後,カペシタビンとラパチニブ投与を開始した.脳転移発症より22カ月経過したが,現在まで無増悪生存中である.
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© 2012 日本臨床外科学会
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