日本臨床外科学会雑誌
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症例
Ball valve syndromeにて発症したgastric carcinoma with lymphoid stromaの1例
多代 尚広横山 正永吉 直樹高原 秀典實光 章勝谷 誠
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1392-1396

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抄録
胃リンパ球浸潤癌(gastric carcinoma with lymphoid stroma:以下GCLS)はその特徴的な病理所見と良好な予後から胃癌の特殊型の1つとされている.今回われわれはball valve syndrome(以下BVS)にて発症したGCLSの1例を経験したので報告する.症例は50歳代男性.嘔吐,心窩部痛を主訴に当院を受診した.CTにて胃腫瘤の十二指腸への嵌頓と診断され,内視鏡的に整復された.生検結果は中分化型管状腺癌であった.術前EUSにて深達度はSMと診断され,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を施行した.永久病理検査の結果は著明なリンパ球浸潤を伴いGCLSと診断された.GCLSは肉眼的に早期癌ではIIc型,IIa+IIc型,進行癌では2,3型を呈することが多い.今回の症例は1型でありBVSを発症した稀な症例であると考えられた.
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© 2012 日本臨床外科学会
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