日本臨床外科学会雑誌
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症例
異時性肝転移に対し化学療法後に肝切除を施行した胃癌の1例
小川 光一稲川 智福永 潔大河内 信弘
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キーワード: 胃癌, 肝転移, 化学療法
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1513-1518

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抄録
胃癌肝転移は予後不良な病態である.今回,胃癌異時性肝転移に対し,化学療法後に肝切除を行い,良好な経過を得た症例を経験したので報告する.症例は60歳,男性.心窩部不快感を契機に診断された胃癌に対し,幽門側胃切除,D2,胆嚢摘出術を施行された.初回手術時の最終診断は胃癌,ML領域,3型,pap>tub2,T2,N0,H0,P0,M0,Stage IB,根治度Aであった.術後7カ月目の腹部CT検査で肝S5,S6の2カ所に転移巣が出現した.術後短期間での多発病変であり,他病変の出現も危惧されたため,TS-1投与を開始し,投与開始から3カ月後に再検したCTにて両病変の縮小を認め,新病変の出現もないため肝切除を施行した.肝切除後にTS-1投与を再開し7コース施行した.初回手術から3年10カ月,肝切除から2年8カ月の現在,無再発生存中である.
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© 2012 日本臨床外科学会
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