日本臨床外科学会雑誌
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症例
単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した胆嚢捻転症の1例
中山 健松尾 亮太池田 治奥田 洋一大河内 信弘
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2012 年 73 巻 8 号 p. 2035-2039

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抄録
症例は83歳,女性.心窩部痛を主訴に受診した.血液検査で炎症反応や肝胆道系酵素の上昇は認めなかった.腹部CT検査では,胆嚢は緊満し,胆嚢体部粘膜下に著明な浮腫を認めるとともに,頸部に組織が収束するような像を認めた.胆嚢捻転症と診断し,緊急腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.胆嚢はGross I型の遊走胆嚢で反時計回りに180度捻転していた.頸部およびCalot三角はほぼ正常であったため,手術は比較的容易に施行しうると判断し,右季肋部細径鉗子を用いた単孔式で手術を行った.手術時間は60分で,術後は良好に経過し第7病日に退院した.
胆嚢捻転症は遊走胆嚢に発症し,かつ頸部の炎症は軽度であることが多いため腹腔鏡下胆嚢摘出術の良い適応であるとする報告が多い.今回われわれは発症早期の胆嚢捻転症に対し,単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を安全に施行することができたため報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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